教育担当者の永遠の悩みは「いかに効果的な教育ができるか」

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私は、トヨタ自動車在職中は、教育担当者として教育の企画する側、登壇に講義をする側、そして教育を受ける側、3者の立場で教育に携わってきた。この3者には大きなジレンマがある。教育に携わり、28年になる。ようやく酸いも甘いも、理想も現実も、理解できるようになってきた。特に今回は研修担当者の視点からみた教育の企画について触れてみたい。

研修実施に至る多くの場合、企画の大きな方法は2つある。

1つ。教育担当者が社員の状況を見ながら「ここを伸ばしたらいいのでは?」「ここが足りないのでは?」と社員の状況に合わせて実施する方法。
もう一つは、会社として該当する社員に期待する姿があり、その期待に応えてもらえるような研修を企画する方法。

二つの方法のどちらが正解か?

これは何を目的にしているか、という点を押さえて初めて正解が決まる。しかしこの目的というのがやっかいだ。なぜなら、教育を行うことが目的となっているケースが非常に多いからだ。研修をすれば生産性があがるのではないか、社員がやる気になるのではないか、コミュニケーションがよくなるのではないか、という妄想があるからだ。
はっきり言っておくが、このような状態で研修をしてもそのような妄想は現実にはならない。

目的、ゴールを明確にし、それを実現する研修プログラム、メッセージ、具体的手法を盛り込まなければ。結果的に効果的な教育にならない。それゆえ、教育してもあまり変わらないという声が聞こえてくるのだと考える。

しかし、目的とゴールを考えることは非常に難しい。実際に企業の教育担当者様に、ストレートに「「目的は?」とお伺いしても答えにお困りになることが多い、もしくはそれは目的ですか?という答えが返ってくることもある。ゴールの設定についても、それは3時間では無理ですよ、というゴールを設定していることもあれば、現状を把握できていない場合もザラにある。
念のためにお伝えしておくと、私はそれがダメだと言っているわけでは全くない。担当者様は、多くの業務を抱えながら、社員のため、会社のために研修を企画実施したい、と行動を起こされたこと自体が本当に素晴らしいと思っている。しかし、物理的にできないことがあることもよく知っている。私自身も教育担当者の経験も長いため、気持ちはとてもよくわかる。
だからこそ、担当者だけでは難しいなぁという気持ちがよぎった時、効果的な研修をしたいのであれば、絶対に専門家に相談すべきだ。その際、専門家は教育・研修を提供する側の力を発揮すべきときだし、専門家のレベルが問われる。本当の専門家であれば、教育担当者の口から発せられる言葉から多くを推測し、担当者が言語化できない部分を言語化し、社員にとって、会社にとっての最良を見つけ、お互いに納得できる状態を作り上げることができる。効果的な研修は教育担当者と教育専門家と互いに協力し合って作り上げるものなのだ。こうして作り上げた研修で効果があがったときに一緒に達成感を味わえたら最高だな。

まとめ:
効果的な研修をしたければ、目的・ゴールとその現状を調べることが大切。しかし、それが難しい場合には、本当に力のある教育の専門家に相談してほしい。効果の少ない研修をやることほどもったいないことはない。